Liferay社のグローバルオペレーションの責任者であるMichael Han氏が諸国行脚と途中、来日して弊社オフィスにも来てくれました。
バージョン6.1や今後の計画についての情報共有が主な目的だったのですが、6.1は控えめなバージョンナンバーの割に大きな変化を持つバージョンであるように見えました。特にAlfrescoのパートナーでもある我々としては慎重に正しい使い分けのあり方について提案できるようにしていかないといけない側面があると思います。
6.1ではコンテンツ管理、文書管理の機能が大きく強化されています。メタデータ管理やワークフロー管理については特に顕著にその傾向が見て取れます。しかし、想定されている利用方法は、Alfrescoのそれとはある意味で正反対のものであると考えられます。
Alfrescoは本格的なECM製品であり、シリアスな用途においてやはり最後はカスタマイズを完全に避けることはできない、という前提が暗黙に存在しているように感じます。だからこそ、ワークフロー定義のGUIなどECMのコアサービスの可能性を制限してしまいそうなモジュールはなかなか実装されませんでしたし、最も安定的にメタデータ管理の実装を行う方法は現在でもXMLファイルの編集によって行われます。それに対して、これらの機能の標準パターンだけをうまく使いこなせれば、ファイル管理の方法として成果をあげられそうな、ECM文脈でいうところの「シリアス」な用途とまではいかない規模のニーズというのも一定量存在するのは事実であり、Liferayの文書管理機能の強化はその領域を意識して設計実装されている、と考えられます。
また、6.1ではソーシャルビジネスシステムであるLiferay Social Officeも配布物としては同梱されるようになりましたし、実事例も増えていくのでは無いかと思います。その当たりも含めて継続的にご紹介していきたいですね。
(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)
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