求人の局面で意味をなしそうなことを連投する、という企画の続きです。
まずは、どんな仕事をしているのか、というお話から。コンサルティング、という言葉は意味が広すぎるので、弊社のサービス内容としての「コンサルティング 」の中身についてご紹介したいと思います。
Webサイトの会社紹介のページにも簡単に触れていますが、私を始めaegifの初期メンバの過半が外資系コンサルティングファームの出身者です。その全員が、部門こそ違っていますが新卒時に総合系ですとか、かつては会計系と言われたファームに入社しました。そのため、実はコンサルティング以外の仕事の経験がほとんどなかったりします。
この時点で、まず1つの分岐があります。世の中一般でコンサルタントといった場合、個人として卓越した知見を持ち、ある種伝道師のようにその知見を求めるクライアントに助言を行う、というスタイルをイメージされるケースがあります。以前はグレイヘアードなんて表現を目にしましたが、最近そういう言い回しはあまり聞かなくなりましたね。我々は新卒時にいきなりコンサルティングファームの門を叩き、コンサルタントになっているので、そういうタイプの仕事をしているわけではありません。新社会人に対して、助言だけで価値を生み顧客の役に立つということ求めるのは無理があります。我々がおこなってきた仕事は、もう少し「システマチック」なものです。
我々が新人だった10年間頃、会計系のコンサルティングファームはSAP R/3などのERPの導入に力を入れていて、私自身もそのトレーニングを受け、大規模な導入プロジェクトにアサインされました。(そこで、たまたま巡り会ったECMパッケージとの縁が今のAlfrescoのビジネスにつながっているのですが、今回の話の筋とは離れてしまうのでここでは触れないでおきます。)
こういったシステム導入のお手伝い、特にパッケージソフトウェアの導入というのは非常に「システマチック」な性質を持つ仕事です。もちろん、情報システムにかかわるから「システマチック」と表現しているわけではありません。プロジェクト(独自性があって、反復を前提としない、期限が切られたアクティビティ)として、様々な意志決定を行い、システムの設計と定着化を目指すにあたって、1つ1つの意志決定の積み上げをいわば積み木のように慎重に積み上げいく必要があります。関与するステークホルダが多い大規模システムの場合は積み上げるべき検討事項の数や依存関係が膨大になり、かなり「きっちりと」積み上げていかないとすぐにあちこちにほころびが生じてしまいます。そこで、プロジェクトの現場で、各検討事項を「きっちりと」捌いて積み上げていく、というお作法になれた人員が求められます。きっちりと定められた手順、要求された品質で、作業成果を積み上げていく、という実態を「システマチック」と表現しました。また、こうした要求に応えられる人たちのことを(ERP)コンサルタント、と呼んでいると思います。
- プロジェクトワークの全体像を把握でき、その中での自分の役割を認識できる。
- そのパッケージを有効に活用し無用な追加開発をさけることのできる標準機能やカスタマイズ負荷についての知識を持っている。
- 抜けもれなく前提条件をおさえ、フェアな意志決定ができるだけの情報を整理し、その仮定を適切に記録して振り返りに対応できる体制を構築維持できる 。(プロジェクトの緊張感をささえる土台となれる、プロジェクトを牽引できる、という言い方をする場合もあります)
などのスキルが求められます。 2.だけがパッケージなどの技術に特化した知識の要件で、実際にはそれ以外の要件は「プロジェクトワークの専門家」であるということにつきます。パッケージの知識については担当領域さえ絞り込めれば比較的短期間に学習することができますし、何より、各技術・知識領域の専門家達が学習のための教材を用意しているケースもたくさんあります。そのため、プロジェクト実行担当者として頼りになるかどうか、が仕事をできるかどうかの判断基準になっています。
もちろん、aegifのコンサルタントにも、こうした実行力を求めています。
(おそらく)つづく、
(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)
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