[http://www.aegif.jp/event/seminar090514](http://www.aegif.jp/event/seminar090514)
こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。 この場では事後の報告ということになってしまいましたが、先月14日にAlfresco Software社CEOのJohn Powell氏を招いてセミナを開催しました。
JohnさんのプレゼンはAlfrescoの近況報告のようなもので、各国の事例や最新の統計などを説明する内容でした。他にもアイ・ティ・フロンティアさんとレッドハットさんからもそれぞれ講演を頂いたので、その内容を簡単に振り返りたいと思います。
まずは、アイ・ティ・フロンティアさんから。AlfrescoをベースとしたSaaS型ECMサービス、OluOlu Cabinetのご紹介でした。OluOluというのは「快適な」という意味をもつハワイ語だそうです。今回ご紹介頂いた、OluOlu CabinetはOluOluという企業向けのSaaSによるサービス体系の一部を担うECMサービスという位置づけになります。このOluOlu CabinetのバックエンドにAlfrescoが利用されているわけです。
単なるAlfrescoのホスティングではなく、アイ・ティ・フロンティアさんでは、業務指向のテンプレートに加えて幾つかソフトウェア的な強化を行っています。なかでもインパクトが強そうなものが2点ほどあって、1つは、Flexベースのリッチクライアントです。OluOlu CabinetだけでなくOluOluのサービス全体に対するダッシュボードとして用意されたもののようです。もう1つは、ワークフローデザインのためのGUIです。Alfrescoのワークフロー定義は基本的にXMLファイルを直接編集する形で作成します。(jBPMワークベンチを使えばステップの流れ自体はGUIで作成することができますが、JavaScriptなどを埋め込みなどに対応していないため結局は直接編集が必要になるというケースが散見されます)。OluOlu Cabinetでは基本的なワークフローであれば管理者用のクライアントアプリケーションから直接編集できるようになっています。ワークフローに着目してECMの導入を検討されている方にとっては非常に魅力的なのではないでしょうか。これらの機能のスクリーンショットも、OluOluのサイトで見ることができます。[https://www.oluolu-itfrontier.com/web/oluolu/service/cabinet](https://www.oluolu-itfrontier.com/web/oluolu/service/cabinet)
次にレッドハットさんから「JBoss 活用事例の紹介と最新製品ロードマップ」という題の講演をいただきました。Linux界隈のミドルウェアビジネスの現状や今後の展望などが非常にわかりやすくまとめられていました。やはり印象的だったのは、Redhat、JBossという我々からみれば非常に大きなブランドを掲げてビジネスをされている人でも、日本での展開やオープンソースソフトウェアを活用したサービスのビジネスという意味では、まだまだ市場へのアピールが足りていない、と感じられているように思えたことです。レッドハット社の人が、自分の会社のビジネスを新奇性があるメッセージとして語り、またそれを新鮮なプレゼンとして受け取ることができるというのは私にとって非常に意外な体験でした。
最後に主催者である弊社から私が、オープンソースソフトウェアを活用したTCO削減についてお話をさせて頂きました。非常に大雑把に内容を要約しますと、ものを安く買う(TCOの話ですので)方法は、買う内容が決まっている状況では基本的に「仕入れ先を一本化してボリュームディスカウントを得る」か「複数の仕入れ先候補に相見積もりを出させてディスカウント提案を引き出す」のどちらかしかない。しかも前者の場合でも、定期的な契約の見直しスキームなどロックインによる値のつり上げを防止する策がなければ長期的なメリットがでない。という通常のコスト削減プロジェクトの議論をオープンソースのメリットの説明にかぶらせたような話をさせて頂きました。
弊社主催のセミナというのはこれが初めてで、運営その他の点についてもいろいろと至らない点があったと思いますが、参加してくださった皆様、講演をしていただいたパートナ企業の皆様、本当にありがとうございました。アンケートの結果を見ても、概ね成功であったと言って良いのではないかと考えています。また機会があればよろしくお願いします。
(文責 Ishii Akinori ITC)
こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。 この場では事後の報告ということになってしまいましたが、先月14日にAlfresco Software社CEOのJohn Powell氏を招いてセミナを開催しました。
JohnさんのプレゼンはAlfrescoの近況報告のようなもので、各国の事例や最新の統計などを説明する内容でした。他にもアイ・ティ・フロンティアさんとレッドハットさんからもそれぞれ講演を頂いたので、その内容を簡単に振り返りたいと思います。
まずは、アイ・ティ・フロンティアさんから。AlfrescoをベースとしたSaaS型ECMサービス、OluOlu Cabinetのご紹介でした。OluOluというのは「快適な」という意味をもつハワイ語だそうです。今回ご紹介頂いた、OluOlu CabinetはOluOluという企業向けのSaaSによるサービス体系の一部を担うECMサービスという位置づけになります。このOluOlu CabinetのバックエンドにAlfrescoが利用されているわけです。
単なるAlfrescoのホスティングではなく、アイ・ティ・フロンティアさんでは、業務指向のテンプレートに加えて幾つかソフトウェア的な強化を行っています。なかでもインパクトが強そうなものが2点ほどあって、1つは、Flexベースのリッチクライアントです。OluOlu CabinetだけでなくOluOluのサービス全体に対するダッシュボードとして用意されたもののようです。もう1つは、ワークフローデザインのためのGUIです。Alfrescoのワークフロー定義は基本的にXMLファイルを直接編集する形で作成します。(jBPMワークベンチを使えばステップの流れ自体はGUIで作成することができますが、JavaScriptなどを埋め込みなどに対応していないため結局は直接編集が必要になるというケースが散見されます)。OluOlu Cabinetでは基本的なワークフローであれば管理者用のクライアントアプリケーションから直接編集できるようになっています。ワークフローに着目してECMの導入を検討されている方にとっては非常に魅力的なのではないでしょうか。これらの機能のスクリーンショットも、OluOluのサイトで見ることができます。[https://www.oluolu-itfrontier.com/web/oluolu/service/cabinet](https://www.oluolu-itfrontier.com/web/oluolu/service/cabinet)
次にレッドハットさんから「JBoss 活用事例の紹介と最新製品ロードマップ」という題の講演をいただきました。Linux界隈のミドルウェアビジネスの現状や今後の展望などが非常にわかりやすくまとめられていました。やはり印象的だったのは、Redhat、JBossという我々からみれば非常に大きなブランドを掲げてビジネスをされている人でも、日本での展開やオープンソースソフトウェアを活用したサービスのビジネスという意味では、まだまだ市場へのアピールが足りていない、と感じられているように思えたことです。レッドハット社の人が、自分の会社のビジネスを新奇性があるメッセージとして語り、またそれを新鮮なプレゼンとして受け取ることができるというのは私にとって非常に意外な体験でした。
最後に主催者である弊社から私が、オープンソースソフトウェアを活用したTCO削減についてお話をさせて頂きました。非常に大雑把に内容を要約しますと、ものを安く買う(TCOの話ですので)方法は、買う内容が決まっている状況では基本的に「仕入れ先を一本化してボリュームディスカウントを得る」か「複数の仕入れ先候補に相見積もりを出させてディスカウント提案を引き出す」のどちらかしかない。しかも前者の場合でも、定期的な契約の見直しスキームなどロックインによる値のつり上げを防止する策がなければ長期的なメリットがでない。という通常のコスト削減プロジェクトの議論をオープンソースのメリットの説明にかぶらせたような話をさせて頂きました。
弊社主催のセミナというのはこれが初めてで、運営その他の点についてもいろいろと至らない点があったと思いますが、参加してくださった皆様、講演をしていただいたパートナ企業の皆様、本当にありがとうございました。アンケートの結果を見ても、概ね成功であったと言って良いのではないかと考えています。また機会があればよろしくお願いします。
(文責 Ishii Akinori ITC)
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