リンク: AIIM - The Enterprise Content Management Association.
AIIM(Association for Information and Image Management)の定義によると、
ECM(Enterprise Content Management)とは、企業内全域に渡って、「コンテンツ」を、獲得capture・管理manage・保持store・保管preserve・配布deliverするための、技術やツールや手法のことである。
ということになるようです。
Alfresco Software 会長(Documentum 共同設立者の1人でもあります) John Newtonもpodcastの中で簡単にECMとは何かということに触れていますが、その時彼が最初に言及したのも、まず「Enterprise」というところがキーポイントになる、ということでした。(彼は、企業内のありとあらゆるコンテンツを、格納し、見つけ出しやすくし、再利用を促す、というよりアプリケーションに近い視点で語っているようでしたが)。AIIMの定義による「企業内全域に渡って」の部分ですね。やはり、今CMSというとWebサイトの管理システムを指すことが多いので、この点は十分に指摘しておく必要があるでしょう。単にWebサイトなどの体裁を整えて配信するためのコンテンツに限らず、究極的・理想的には企業内の全ての情報がその対象となりうる、ということです。
次にコンテンツ、ですが、これは「文書+文書と呼ぶのには抵抗があるその他の電子的情報(画像など)」あるいは「(RDBMSに格納されるようなデータではない)非定型データ一般」と考えることが出来ます。企業という文脈においては、結果的にこの2つの定義はほぼ同じものを指すことになるでしょう。
次に、獲得・管理・保持・保管・配布という単語が並びます。これはやや抽象的な語彙ばかりになっていますが、AIIMでは例えばCOLDですとかCASですとかERMといった「業界用語」をこれら5つのステップに分類整理をしています。それらの要素技術は概念としてのECMを完成させるためのパーツになりうるため、目的に応じて整理を行っているのでしょう。この点についても機会があれば後日言及したいと思います。(AIIMの定義原文自体はユーザ登録をしないと閲覧できない状態になっています)
そして、最後にECMが単なるコンセプトでも、または単一のソフトウェアのジャンルでもないということが強調されています。企業内の全コンテンツを最適な管理状態に置く、という目標と、その為の手法及びツール、さらにはそれを実現する技術そのものもECMという名前で呼ばれています。
aegifでは今後技術としてのAlfrescoをベースとして、今までの経験で培った文書/情報/コンテンツの管理のための手法を再構築し、より多くの方に利用していただけるよう取り組んで行くつもりです。
(文責 Ishii Akinori)
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